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紅夢
2006 / 10 / 30 ( Mon )
20061030153906.jpg

1991年 中国
原題/大紅燈籠高高掛
監督/張藝謀(チャン・イーモウ)
製作総指揮/侯孝賢(ホウ・シャオシェン) 張文澤(チャン・ウェンツゥオ)
キャスト/鞏俐(コン・リー) 何賽飛(フー・チャイフェン) 馬精武(マー・チンウー) 曹翠芬(ツァオ・ツイフェン) 他

20年代の中国。父に先立たれ口うるさい義母から逃れるため、19歳の頌連(コン・リー)は地元の素封家の当主との婚姻を承諾、彼女より先に本妻を含め三人いる妻妾の四番目として、彼の屋敷に入る。一院~四院と呼びならわされる彼女らの居室の外に赤い提灯が点れば、そこに旦那=陣佐千(マー・チンウー)のいる証しとなり、女たちはみんなその瞬間を待つのだった・・・―「allcinema ONLINE」より一部抜粋―
深夜放送を録画したものを、ようやっと見ました。

シンメトリーな構図と、色彩、特に赤の美しさが特徴的な映画です。
チャン・イーモウ監督と言えば、何がなくともまずは色彩の美しさ!という印象はありましたが、まさか・・・ここまで美しいとは!!!
なんでもないようなシーンもまじまじ見入ってしまって、「私ってば、思いっきり監督の術中にハマってる!??」とちょっと焦りました^^;
背景が白黒っぽいシーンでは、提灯の赤、衣装の赤が効果的。とても目を引きます。
全体的に赤に染まったようなシーンは、女たちの激しい内面をそのまま表現したかのようで。
イーモウ監督は、とにかく“絵”が上手い監督さんですね。
映像のひとつひとつが絵画のようで、構図のバランスが本当に良いなぁ・・・と思いました。

ここまで映像美が秀でていると、ストーリーがおざなりになりそうですが、全然!そんな事はなかったです。
女たちの感情の交差を、美しい映像で淡々と、時には激しく描き出しています。
激しいシーンも基本ロングショットなので、強制的に客観視させられて、寒々しい感じが増していると思います。

コン・リー演じる第4夫人ですが、とにかく美しい!
コン・リーという女優のタイプに、とても合った役だったのでは??と思いました。
つんつんした感じが、すっごく自然で無理がなくって。
で、その第4夫人は気が強く、ニコリとも笑わない。
そんな彼女も、ところどころで涙を流します。
泣き喚いたりはせず、無表情のまま、つーっと頬に涙がつたう様子は、彼女の孤独と悔しさが伝わってきます。
この時代の、貴族に囲われ、一見裕福で不自由のない生活を与えられる女たち。
でもその生活の中で、自己を閉じ込められた女たちが、もがき苦しみ争い、そして堕ちていく様子。
それは、もうグロテスクとしか表現出来ません。
そして、そのグロテスクな女たちの美しい事と言ったら!!
イーモウ監督の“赤”は、その女たちの血を表現しているのかも・・・と言ったら、ちょっと言い過ぎでしょうか?
でも、そう思ってしまうぐらい、この映画の女たちは、声にならない叫びと目に見えない血を吐いて、苦しんでいたように思います。

この映画は、音もすっごく効果的。グロテスクさに拍車を掛けています。
この深夜放送のプレゼンテーターの浜村淳さんが、前説の中で、「敷地内に響く“足打ち”の音が、とても不気味に聞こえてきます」みたいな事を言ってはったんですが、本当にそうでした。
その音の影で、隠れた欲望と嫉妬が、も~とぐろのように渦を巻くのです。
怖いです!
他にも、京劇ちっくな歌とかも。
あの高音に、女の怨念とか情とか、いっぱい込められているでしょうね。

それにしても、イーモウ監督はこんな素晴らしい文芸映画が撮れるのに、どうして今はアクション大作映画ばっかり撮っているのでしょう??
何かで、「お金を使って、お金になる映画を撮る事も大事だ」とコメントされていたように記憶しています。
うん、確かにそれも大事。
今の時代が、文芸映画より、アジアのお家芸?のワイヤーアクションを駆使した、アクション大作映画を求める傾向にあるのも一因かも。
でもでも、これからの時代の為に、イーモウ監督の文芸映画をもっともっと残して欲しいです!
未見のイーモウ監督の文芸映画も見て行こうと思います。
そして、新作である『黄金~』も映像美に期待しつつ、出来れば素晴らしいアクション大作映画である事を祈ります^^
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23 : 00 : 06 | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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コメント
--支那的電影の美--

この映画は綺麗ですね。室内なので、明るくないのですが、暗くもないです。チェン・カイコーの『さらば我が愛、覇王別姫』と共通するところがありますね。

コン・リー演じる役は、プライドというか自分の意思が強いですね。だから馴染めずに失敗をしますけど。

限られた空間に、ずっと住むのは退屈で、我慢強くなければいけません。宮廷モノのテーマでもあります。この映画の舞台は宮廷ではないですけど。
by: おおくぼ * 5lgk84Pk * URL * 2007/08/21 * 11:03 [ 編集] | top↑
--おおくぼさん♪--

こんばんは~^^
はい、大変綺麗な映画でした。根底には残酷で醜悪なモノがあり、映像美によってそれが浮かび上がってくる。そんな感じでした。おおくぼさんのおっしゃる通り、強いからこそ失敗するのが衝撃的でした。チャン・イーモウ監督は“赤”なんですよね。他の作品ではどのように使われているのか、とても気になります。関西でも「中国映画の全貌2007」の開催が決まりましたので、その時に何本か見れるかなぁ・・・と期待しています。『クレイジー・ストーン』の上映もあるそうなので、新旧の中国映画を楽しみたいです^^。また色々教えてくださいね♪
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/08/22 * 19:44 [ 編集] | top↑
--紅い映画--

チャン・イーモウの初期の映画は「赤」が多い気がします。

参考
http://www.enjoy.ne.jp/~shinji-n/eiga-6.htm

あと最近、フェイユイさんのブログ『藍空』のカテゴリー「日本映画」を眺めてたら、weiyangさんと共通する映画が多いことに気が付きました。
『眠狂四郎シリーズ』や市川雷蔵主演作品、高倉健主演の任侠モノ、勝新太の『座頭市』、もちろん香港映画や台湾映画もあります。

ところで、『珈琲時光』について自分のブログに紹介記事を書いてみました。喫茶店『エリカ』は、現在営業しているかどうかわかりません。

参考
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2006/11/post_c71c.html
by: おおくぼ * 5lgk84Pk * URL * 2007/08/22 * 21:28 [ 編集] | top↑
--おおくぼさん♪2--

イーモウ監督の詳細なページをありがとうございます。鑑賞の手引きにさせて頂きますね。健さん主演の『単騎、千里を走る』も今更ながら気になっています。

フェイユイさんのブログ、以前からよくロムさせて頂いています。感想というより評論に近いような、大変読み応えのあるレビューで凄いですよね。雷蔵さんの作品の記事は目にしていましたが、健さんや勝新太郎は未見でした。もう一度隅々までチェックしてみますね。

おおくぼさんの『珈琲時光』の記事、凄く楽しみです!読みに寄らせて頂きますね。「エリカ」の営業情報も、多謝です^^
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/08/23 * 00:25 [ 編集] | top↑
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