全件表示TopRSSAdmin
information


スポンサーサイト
-- / -- / -- ( -- )
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

_____________________________________________________________

-- : -- : -- | | page top↑
現代人
2007 / 06 / 09 ( Sat )
映画俳優池部良 映画俳優池部良
(2007/02)
ワイズ出版

この商品の詳細を見る

1952年 日本 松竹
監督/渋谷実(澁谷實)
キャスト/池部良 山村聡 小林トシ子 多々良純 芦田伸介 伊達信 高野由美 山田五十鈴 他

建設局管理課の荻野課長(山村聡)は、主任の三好(伊達信)と共に土建業者の岩光(多々良純)と結託して、談合・癒着・収賄と汚職を重ねていた。荻野の妻(高野由美)は胸を患って療養所生活を送っており、その費用の為にも金が入用であった。しかし、三好が地方へ左遷されたのを機に、彼は足を洗おうと決心する。三好の後釜で主任になった小田切(池部良)は若く真面目な青年なので、自分の娘・泉(小林トシ子)と結婚させたいとも考え、小田切には三好の二の舞はさせまいと考えたのだった。ところが・・・―VHSのあらすじと「goo 映画」を参考に―

今年の2月に東京で特集上映された、“「映画俳優 池部良」出版記念 二枚目スター 池部良の魅力のすべて”。その時に『暁の脱走』と『破戒』を見て、あぁ・・・やっぱり格好良い・・・v 鈴木清順監督の特集上映が東京では確か去年の秋で、大阪では今年のGW。そこから推量するに、池部良の特集上映をもし大阪でやるなら、秋ぐらい!?じゃあ、それまで彼の作品を見るの我慢しなきゃ・・・と、彼の主演映画の原作や、彼の著書を読んで欲求を解消していたんですが・・・。ダメ、もう我慢が出来なくなりました。だって、私ってば未見がほとんどで、↑の「映画俳優 池部良」が読めないんです!買っても放置なんです!やるかどうか分からない特集上映をこれ以上待てません!(ちょっと逆ギレ^^;)という訳で、急遽“独り池部良祭”を開催。

まず一本目は、渋谷実監督の『現代人』です。渋谷監督は『本日休診』、『好人好日』を見てて。両作共面白くって大好きなので、これもメッチャ期待!
土建事業の汚職が軸なので、さぞドロドロの社会派映画なんだろう・・・と思っちゃいそうですが、コミカルな部分もあり恋愛もしっかり描かれていて。本当に楽しく見れました。途中までは、ですが(意味深・笑)。汚職と言っても、その斡旋を賄賂で強要する一番の悪党を演じるのは多々良純ですから。物語的には嫌な奴なんだけど、個人的には味があって憎めない感じもしたり。旨い演技が光ります。

旨いと言えば、山田五十鈴演じるバーのマダムが最高でした!男に利用されているとよくよく知りながら、それをカラッと笑って受け入れて。好きな男の裏切りや、自分に向けられない“無鉄砲な惚れ込み”すら一途に愛せる。彼女の酸いも甘いも経験し尽したであろう過去が、なんとなく透けえ見える気がします。そして、それをバネに女ひとりで生き抜こうとする強さ。勿論その裏には哀しみや痛みがあるんでしょう。だからこそ、一層惚れ惚れと魅了されちゃいました。煙草のふかし方とか浴衣の崩し方とか。そいうい玄人っぽい感じがこれ見よがしじゃなく、無意識に滲み出る感じがたまりません。これぞ“芸”なんでしょうね。

一度は手を染めた汚職に苦悩する中年の課長と、一見ドライで実は愛ひと筋の部下。演じるのは、山村聡と池部良です。も~!ふたり共たまらん素敵でした。山村聡がお父さんだったら、私なら嫁へ行けなくても良いわぁ・・・。むしろ、家を出たくない!と思ったり。今回はちょっと情けない役だけど、やっぱり渋くて柔和でダンディーで。そして、どこか厳しさのある男前ですv
その娘であり、池部良演じる小田切の無鉄砲な愛を一心に受けるのが、小林トシ子演じる泉。あぁ・・・本当に羨ましいポジションです。そして、彼女は何気に残酷な気も。ラスト、彼女とその父親である課長の為と、全ての罪をひとりで背負った小田切に、「私達の気持ちが済みません」と父親を自首させる事を告げます。うん、確かに彼女は正しい。でも、やっぱり残酷。彼女の愛の言葉に、「僕は世界一幸せな男だ!」と喜ぶ小田切の姿も、正直かなり痛々しく映りました。その純粋さと正しさで、ひとりの男の人生を知らず知らずに狂わしてしまう・・・。わざとじゃない。けど、そういうのを本当の“魔性”と呼ぶのでは??

今回の池部良ですが、格好良い・・・いや。格好良過ぎ。ヤバくない!?(無理矢理若者っぽく)
池部良の映画は小津監督の『早春』が最初で、木下恵介監督の『破戒』と谷口千吉監督の『暁の脱走』の順で見ました。『破戒』は袴姿、『暁の脱走』は兵隊姿。なので、今回のスーツ姿は逆に新鮮でした。(『早春』ではきっとスーツも着てたんだろうけど、もうよく覚えてなくて^^;)この当時やと奇跡に近いくらい身長が高くて、顔も小さい。片足を高い位置に上げて立ったり、小切手で壁をなぞったり、目にかかる前髪を勢いで後ろにやったり。こういう日本人がやるとどうしても浮いちゃう仕草が、ありえんハマっていました。ホント絵になりますよね~。

20070609092439.jpg

この時の池部良の実年齢は34歳。役の年齢はおそらく20代前半。顔のアップになると、さすがにちょっと・・・やけど、基本は実年齢よりずっと若い感じでした。動きやしゃべり方等の演技も勿論ですが、あの軽やかな声と黒々と量のある髪によるとこも多いように思います。そして、ただスマートなだけでなく、あの欲望や野心を映した時の目。一瞬ギラつくのが、なんとも若々しくて野生的で魅力的でした。
キャラが良いです。貧乏な家に生まれ、普通に仕事をしていたんじゃ一生薄給のまま。汚職に手を出す、女も騙す。そして遂には・・・と、決して良い人や正義の味方ではなく、むしろ悪人に近いです。ただ、彼を躊躇なく犯罪の道へ駆り立てたのは、好きな人の望む“世界一幸福な家庭”。世間からは、今までの常識では考えられないくらい屈折した若者“現代人”と呼ばれますが、その実は、彼は純粋で甘くて。ただ好きな人の望みを叶えたかった。そんな小田切の泉への思いは、一途で一生懸命だけど、やっぱり無鉄砲で独りよがり過ぎ。世間では到底受け入れられないイタイ恋でした。そんな恋も、池部良が演じるとちゃんと魅せてもらえます。そこが凄い!

好きなシーンは沢山ありますが、池部良と山田五十鈴とのやり取りは全部そう。あのマダムがこの小田切に心底惚れるの、なんとなく分かります。実際はひとつだけ歳下の池部良を、山田五十鈴が「ぼうや、ぼうや」って呼ぶのが良いです。
あと、証拠隠滅の為、池部良がメッチャ階段上ったり走ったりするシーンとか。振り乱した髪と腕まくりしたシワシワのYシャツがセクシーでした。でも、「映画俳優 池部良」のインタビューによると・・・まぁ☆このシーンでは、そんなモノに気を取られていたのねぇ。
一番はやっぱり、小田切が両親や兄弟夫婦と同居する実家で目覚めるシーン。寝癖防止?の手拭いが細かくって好きです^^。起き抜けの煙草を吸いながら、脳裏に映る泉のバレエ姿。泉に初めて出会った時じゃなくて、この時に彼は泉に恋をしたんだと思います。貧しく狭く暗い、電車の騒音で会話すらよく聞き取れないあの家で、彼の青春を発散させてくれる夢を求めていたのではないでしょうか。彼がようやくその夢を見付けた瞬間だったように思います。
スポンサーサイト

_____________________________________________________________

18 : 59 : 42 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<雪国 | ホーム | 狼たちの絆>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://19740930.blog57.fc2.com/tb.php/343-7f49ddd6
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。