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潜水艦イ-57降伏せず
2007 / 07 / 11 ( Wed )
潜水艦イ-57降伏せず 潜水艦イ-57降伏せず
池部良 (2005/07/22)
東宝

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1959年 日本 東宝
監督/松林宗恵
特撮監督/円谷英二
キャスト/池部良 三橋達也 平田昭彦 久保明 藤田進 アンドリュー・ヒューズ マリア・ラウレンティ 他

日本の敗色濃い昭和二十年初夏、沖縄水域にいた潜水艦イ-57は、突如マレー半島ペナン基地へ回航を命ぜられた。そこで、「和平工作を推進する為、某国外交官父娘をスペイン領カナリー諸島に輸送せよ」との意外な命令を受けた。この命令は、大本営の参謀数名が日本を敗戦より救う為、少しでも有利に和平条約を結ぼうという極秘計画によって発せられたもので、命令伝達の為東京から横田参謀(藤田進)が来ていた。イ-57艦長・河本少佐(池部良)は初め頑として命令を受付けなかったが、横田参謀の涙の説得に屈した。河本少佐は先任将校の志村大尉(三橋達也)にだけ事実を話し出港した。出港後間もなく一隻のランチが近づき、某国外交官ベルジエ(アンドリュー・ヒューズ)と娘のミレーヌ(マリア・ラウレンティ)が乗込んだ。イ-57は目的地アフリカを目指し、インド洋へ乗出した・・・―「goo 映画」より抜粋―

私は映画を見始めてせいぜい4、5年くらいですが、その中で3本、鑑賞後すぐに椅子から立てなかった映画があります。それだけ衝撃が強かった・・・という事なんですが、今回の『潜水艦イ-57降伏せず』で久々にその感覚を味わいました。4本目の誕生です。(我ながら大げさな物言いだ・苦笑)
世間では、「潜水艦映画に駄作なし!」なんて言われているとか。(『○ーレライ』が撮られるまでは、だそうですが・・・^^;。ちなみに、この映画が『○ーレライ』の原作、映画共の下敷きなっているそうです)そうかぁ・・・、潜水艦映画をもっともっと見たくなりました。(単純^^;)
池部良祭19本目になる『潜水艦イ-57降伏せず』、私が今年見た映画の中で、今のところ一番好きです。『門徒』と『プロジェクトBB』も同等に良かったですが、面白いとか感動するとか名作とか以前に、これはまず私好みでした。でも、『門徒』を日本語字幕で見たら、やっぱり同じくらい震えるかもだし、『二十四時間の情事』もメッチャ好みだしなぁ・・・。
色々凄かったんですが、まずはやっぱり潜水艦が。なんと言っても、本物を使ってます。勿論ミニチュアやブルーバック撮影も用いているのですが、当時海上自衛隊に一隻だけ保有されていた、潜水艦「くろしお」を借りてロケを敢行したとか。

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これが、本物の潜水艦「くろしお」かな?結構小さいですね。

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潜水艦が浮上中の、潜望鏡から覗いた画面が映されて。そのまま海上へざばーん!と出る瞬間が、特にお気に入り。甲板の水がさーっと切れるのがダイナミック☆きっと本物を使った映像だと思うんですが、こんな鉄の塊が実際浮いたり沈んだりするんだなぁ・・・と、関心しきりです。

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海上でドンパチ☆やられるとこと、

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海中でドンパチ☆やられるとこ。
実際の映像と特撮とが絶妙なバランスで使われています。この作品はモノクロですが、カラーフィルムを用いモノクロに変換したそうです。その為か?爆破シーンがきらきらしていました。合間合間に入るジリジリと緊迫した乗組員達の映像と相まって、死と隣り合わせという匂いが濃厚で、そのギリギリ感に手に汗握るドンパチ☆でした。潜水艦の戦闘は、なんて言うか・・・“密室の戦争”って感じで独特です。

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操縦室?面白かったのは、潜望鏡。池部良演じる艦長が基本覗いてて、進路や敵船を偵察したり、魚雷発射や潜水の指揮をしたりしています。360度を見回す時は、潜望鏡を軸に人間自体がぐるぐる回るんですね!最新のは違うのかもですが、当時のは実際そうだったんじゃないかなぁ。なんか凄い☆って思いました。あと、潜望鏡の覗く毎に帽子のつばを後ろにやって、終わったらイチイチ前に戻すのが目を引きました。脱げば良いやん・・・って思っちゃうけど、軍人たる者のたしなみなんでしょうか?

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乗組員の船室の、この重そうな扉の付いた、小さくて丸いドアから覗いた閉塞感。こんなとこで寝起きするとかご飯を食べるとか、想像出来ないなぁ。

・・・と、潜水艦ばかり語っちゃいましたが^^;、物語や登場人物も勿論良かったんです!
私の大好き要素のひとつ、群像劇っぽいというか、脇役至るまで全ての登場人物のキャラが豊かな事。これが見事クリアでした。彼らのやり取りのひとつひとつが、ユーモアに溢れてて人間味があって。喧嘩もするけど、一致団結も素晴らしい。少年兵も下士官も炊事係も軍医も、皆がみんな生き生きしていました。
魚雷に娘の名前を付けたり、垢の量を競ったり、しゃもじで殴ったりネズミと一戦交えたり。どのエピソードも面白可笑しいけど、やり過ぎないさり気なさが良いです。彼らがたまらなく愛おしくなります。

平田昭彦演じる軍医は、笑顔が優しくて温和で知的で。正にジェントルマン、理想のお医者さんって感じでした。英語も上手っぽいぞ。輸送する外交官父娘にも凄く親切。何か相談する時はまず先任将校へ伺うんだけど、大概断られ。その後艦長へ。先任将校は艦長が許可するっていうのが分かってて断っているから、二度手間で大変だなぁ・・・^^;。でも、そんな苦労も厭わず、笑顔で医務に徹する姿が素敵でした。
そんな彼が、「死にたい」と言う外交官の娘を「だまれ!」と一喝するシーンはゾクゾクしました。外交官の娘の、乗組員から見ればわがままといえる態度を、女性なら当然とずっとフォローしてたけど、この時ばかりは本気で怒ってて。それもそのはずで、娘の命を救う為に氷を作った所為で・・・。その乗組員全員の決死と善意の覚悟を無にされたら、やっぱりたまらないでしょうね。艦長には口止めされてたけど、すぐバラしちゃってた☆

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三橋達也演じる先任将校曰く、「乗組員にとって、艦長は親父で、先任将校である俺はお袋」。・・・えらい髭面のお袋やなぁ(笑)
和平工作には大反対なんだけど、艦長には忠実。艦長を持ち上げる為なら、ひと肌でもふた肌でも脱ぎます。
先任将校が号令を掛ける。「和平工作の任務を支持する者、一歩前へ」、ひとりの乗組員も前に出ません。続けて、「艦長の為に命を捨てても良い者、一歩前へ」、全ての乗組員が微塵のためらいもなく一歩前へ出る。それを見た艦長の、威厳と平静を保たなきゃ・・・なんだけど、嬉しさがこみ上げちゃう微妙な顔が良かった。そして、↑のように敬礼するだけで特にリアクションなく、「以上!」とさっさと引き上げちゃうのが気持ちが良かったです。

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髭面のお袋と、久保明演じる甲板士官。下士官や少年兵に対して厳しく正しい、熱い若手将校です。今までもちょこちょこ久保明を見てましたが、今回初めて好感が持てました。基本厳しい顔なんだけど、物言いが可愛かったり素直に笑ったりするのが良かったです。
そして、彼を含め多くの若い命が散って行きます。ただ日本の勝利を望み、残る仲間へ日本を託して・・・。

ラストがたまりませんでした。何に一番腹が立つって、やっぱり日本軍のお偉方です。なんで連絡を取るのを止めて、見殺しにするような事をしたんだろ・・・。無線機が直ってすぐに連絡が取れてれば、彼らの任務がここまで虚しいモノにならなかっただろうに・・・。いっそ無線機が直らなかった方が良かったのかも。

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ラストの艦長の決断と潜水艦の末路は、おそらく色んな見方があると思います。納得が出来ない方もいるだろうなぁ。それも分かりますが、私はこういう選択しかなかった、出来なかったんだと思います。外交官の娘の「生きていて!」にも、ゆく手を邪魔する駆逐艦にも止められないし、止まるべきではない。他の選択肢を選ぶには、もう遅過ぎたんでしょう。人間魚雷や少年兵の犠牲等。彼らに託された想いが重くなり過ぎてて・・・。戦う事だけが、その想いに応える事としか考えられなくなっていたんじゃないでしょうか。

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今回の池部良は、本当に良かったと思います。主人公だけどそんなに前へ出るって感じじゃなく、あくまで登場人物のひとりで。周りと同調してこその演技が光ってました。セリフでカヴァーせず、顔の表情や潜望鏡の扱い方等の動き。そして、何より雰囲気で艦長を演じ切っていたと思います。あと、群を抜いた足の長さと顔の小ささが、海軍の白い軍服に映えまくっていました。どのシーンの彼も好きだけど、家族の写真を胸のポケットに仕舞うシーンが特に好きです。

見終わった後に初めて知る、『潜水艦イ-57降伏せず』というタイトルに込められた意味・・・。とことん娯楽作品なのに、ラストに強い衝撃を与えてくれました。いまだに胸がざわざわしています。こういう感覚がたまらなく好きなので、私にとってちょっと特別な映画です。
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