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あゝ決戦航空隊
2007 / 07 / 23 ( Mon )
あゝ決戦航空隊 あゝ決戦航空隊
鶴田浩二、菅原文太 他 (2005/07/21)
東映ビデオ

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1974年 日本 東映
監督/山下耕作
キャスト/鶴田浩二 菅原文太 小林旭 渡瀬恒彦 北大路欣也 梅宮辰夫 江原真二郎 中村玉緒 檀ふみ 池部良 他

太平洋戦争も昭和19年夏には絶対国防圏のサイパンが陥落し、敗勢は免れない状況にあった。大西滝治郎海軍中将(鶴田浩二)は第一航艦司令長官に任命され、フィリピンのクラーク基地に降り立った。そこで大西が下した命令とは、前代未聞の“特攻”であった。かねてから軍内部で議論されていたが、誰もが拾わなかった火中の栗を敢えて拾ったのだ。かくして、関行男大尉(北大路欣也)を指揮官とする神風特別攻撃隊が編成され、戦史にその例を見ない必死必殺の特攻隊が飛び立った・・・―「Cinema Scape」より抜粋―

池部良祭22本目です。
この映画、なんと199分もありました。ラジニ兄貴や指輪物語よか長いやないの!(驚)一応2回に分けて見ましたが、長さはそんなに気になりませんでした。ただもう胸が痛くて、鶴田浩二演じる大西滝治郎の言動を歯を食いしばりながら見ていました。

戦争はしたくない。そう思います。“特攻”という、戦闘機が爆弾を抱えて敵艦へ突っ込むという戦略は、あまりに貧しく悲しく、人の命に対しての心がないと思います。ただ、これは戦後60年も経った戦争を知らない、大して考えた事もない人間(私)が漠然と思っているだけの事です。当時、実際に戦争が始まってしまい、守るべき日本と多くの犠牲を背負った人間が、どう考えどう望んだか・・・。
「一人の命を犠牲にして、数百人の敵を討つ。効率の良い、死に甲斐のある戦略である」、「ここまでやらなければ、日本という国は覚悟を決めない。その為の特攻隊である」、「降伏はするべきでない。天皇陛下や上の軍人が直に戦わずして負けを認めては、逝った特攻隊の若者が浮かばれない」。(これらのセリフは全く正確ではありません、なんとなくのうろ覚えです)
・・・うん、ナンセンスだね。現在に生きる人間が聞くとどうしようもなくナンセンスだと思うけど、それでひと蹴りに出来るほど、私には確固たる戦争論はまだありません。戦争反対とただ掲げるのも良いけど、私という人間はもうちょっと考えなきゃいけないんじゃないだろうか。少なくとも、あの時代に血反吐を吐くくらい思考を尽くした人達に対して、今の私では何も語れないです。
基本、戦争映画は娯楽映画と割り切る。勿論込められたメッセージに対して色々思うところもあるけど、まずはフィクションとして映画を楽しもう。それがモットーの私が、珍しく色々考えながら見てしまいました。

鶴田浩二は同情に値する、そういう大西像を演じていました。基本温和な感じだけど、“特攻”は絶対の戦略と考えている。その理由は効率(嫌な響きだ)もあるけど、日本という国を追い詰め覚悟を促す為。負ける戦争を仕掛けた日本に、仕掛けたなりの精神を問う為。今までの犠牲を無にするような降伏は認めず、降伏するくらいなら日本はいっそ滅びれば・・・ぐらいの勢いです。それでも彼の言動に胸が痛むのは、鶴田浩二が演じた大西がいわゆる漢(おとこ)だから。人物像も特攻自体も決して美化はされていませんが、それは悪と突き放されてもいない。研ぎ澄まされた精神で生き、最後は潔く死地へ赴く。正に、東映ヤクザ映画の象徴的なキャラ像です。鶴田浩二が抑えながらも辛い胸の内を吐露したり、男泣きにむせび泣いたりするシーンは、彼の考えに同意はする事は出来ないけど、やっぱりどこかやり切れませんでした。
ラストの自決シーンは凄かった。視覚的痛みはあまりないんだけど、血と鶴田浩二の演技が凄まじ過ぎて。彼の周りに、無念だとか申し訳ないとか、そういう思念が渦巻いている気がしました。

渡瀬恒彦も出ていました。菅原文太が隊長の航空隊の若いパイロットで、特攻隊ではありません。檀ふみと恋人同士らしく、その似顔絵なんぞ描いていました。珍しく芸術肌!?他はいつも通り熱血漢&ワイルドな青年でしたが、真っ直ぐ過ぎて敗戦が受け入れられず・・・。受け入れられずというよりは、撃墜され痛ましい姿で死んだ上官(友人?)の死等の犠牲を思うと、完全降伏という結末はあまりに空し過ぎて、その憤りが治まらずって感じでしょうか。無常観や喪失感というよりは、どちらかというと怒りに近いような気がします。渡瀬恒彦だし。(偏見?)貴方が死んでどうなるの?恋人はどうするの?だけど、やっぱり簡単にひと蹴りには出来ない・・・。

菅原文太は、確か最初はどこぞの方言でしゃべってたのに(九州!?広島弁じゃなかったような・・・)、途中から標準語になってた☆特攻隊には反対だけど、鶴田浩二には厚い信頼を寄せてる航空隊の隊長。ラフに着た軍服が似合っとりました。この隊長を様々なシーンで加護する部下が怪しい、と勝手に踏んでおります。菅原文太に耳打ちで内緒話をされたり、弱った彼の熱を測ったり看病したり。慕うにしてはちと濃厚過ぎる気が・・・。しかし、変な妄想は怖いだけなのでこの辺で止します。

他にも、松方弘樹や北大路欣也や梅宮辰夫、伊吹吾郎や中谷一郎や大木実や金子信雄とオールスターでした。東映のオールスターは、どこか汗臭くて酸っぱいです(苦笑)
あ!これって『僕は、君のためにこそ死ににいく』と同じやん!って思ったのが、若い特攻隊員の蛍のシーン。「殺さないから、俺の変わりにお母さんのところへ行ってくれ」。こいうのに弱い。やっぱり胸が痛かったです。この特攻隊員を演じている青年が、この作品の中ではダントツ一般受けしそうな感じだったので、誰だろ~??と思っていたら、傷だらけの西城ヒデキでした。そりゃダントツだ☆
小林旭は、マイトガイ時代に比べてかなり顔が丸くなっていましたが、やっぱり格好良かった。この人の声も良いなぁ。「戦争はもう終わる」と言って、女の子に怒られているのが印象的でした。勿論、この女の子の言動が国民代表とは思いませんが・・・。

この作品のクレジットは、主演の鶴田浩二以外はイロハ順。・・・初めて見たよ、そんなの。このイロハ順がなかなかに秀逸で、池部良に始まり菅原文太で終わるという、オールスターの色々難しい点を上手くフォローしているそうです。考えた東映のスタッフの方、本当にグッジョブ!^^

そんな気を遣わせるスター☆池部良の今回の役は、海軍大臣・米内光政。総理大臣も務めた人だそうで。『暁の脱走』の三上上等兵から思い起こすと、エライ出世を遂げていますね。
衰えた国力ではもう戦争を続けられない、公の人間として降伏を受け入れる。と同時に、鶴田浩二の大西の考えも理解出来る。その狭間に立ち、「それでも交戦すると言うなら、君を斬らねばならない」。鶴田浩二を叱り付けるシーンなんかは、池部良ならではのヒステリックにも思える圧力があって良かったです。

20070722235830.jpg

今回は、やっぱりこのシーンでしょう!鶴田浩二に天皇陛下からもらったお菓子をあげて、「やっと終わった・・・」と涙を流す・・・。公の人間であり続けなければならなかった海軍大臣がようやく一個人に戻れた、そんな一瞬だったんだと思います。そして、全編を通してあまりアップがなかった中(あっても暗くて)、ようやくどーんと映った美しいお顔なのでした。満足^^
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