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足にさわった女
2007 / 08 / 30 ( Thu )
1952年 日本 東宝
監督/市川崑
原作/澤田撫松「足にさわった女」
脚本/和田夏十
キャスト/池部良 越路吹雪 山村聡 伊藤雄之助 岡田茉莉子 沢村貞子 藤原釜足 三好栄子 加東大介 他

東海道上り特急列車の二等車の一隅に、重役タイプの男とその向かいに美しい女(越路吹雪)が乗っている。彼女のナイロンの靴下につつまれた足が、汽車の震動で重役のズボンに触れる。食堂車で、作家(山村聡)が新聞記者?編集者?に古来女の盗賊は美女にあらずと説いていると、傍で聞いていた青年(池部良)が抗議をする。彼は休暇中のスリ係の刑事で、それは美人の女スリを知っていた。そんな折、例の二等車の重役が財布を擦られたと騒ぎ出す・・・―「goo 映画」を一部抜粋―

日付が変わってしましましたが^^;、今日8月29日は市川雷蔵のお誕生日ですね。雷蔵さん、おめでと~vvv 今日は久し振りに雷蔵さんの明朗時代劇を見て、元気いっぱいの粋な姿を堪能しました。映画って面白いんだ!と気付かせてくれた雷蔵さんに感謝をしつつ、これからも沢山の素敵な映画に出会える事を期待します^^
以下、池部良祭34本目である市川崑監督の『足にさわった女』と、勅使河原宏監督の『砂の女』の感想です。東京は京橋にある、フィルムセンターで見て参りました。
オープニングから登場人物紹介(があるんです。3人だけだけど)まで、ここだけでも必見の作品だと思います。最高にリズムが良く漫画ちっくでお洒落で、日本映画じゃないみたいです。崑監督のオープニングはやっぱり見応えがありますね。『市川崑物語』で見た『結婚行進曲』のオープニングも賑やかだったので、それもぜひ見たいなぁ。
オープニングは越路吹雪が歌い、合間に女性のヒールを履いた足がテンポ良く映されます。終盤に「うるさい」、「うるさいぞ」という低調な声が入り、最後には「うるさい!」と観客に向かって一喝する池部良。その後何故か爽やかにウィンクをするという、風変わりだけど軽快でお洒落なオープニングでした。作品の全体的なテイストも、(私はあんまり見た事がないけど)アメリカのコメディ映画に近いんじゃないでしょうか?
ちなみに、このオープニング曲の歌詞は池部良が担当。噂には聞いていましたが、チョ~へんてこな歌詞だった(笑)。イニミニマニモニモって何?呪文??

アクションもオーバーなら、セリフもマシンガン。音声素材が劣化しているのか元々なのかは分かりませんが、聞き取れないセリフも多かったです。和田夏十さんによるエスプリの効いたセリフをちゃんと聞きたかった気もしますが、この作品は軽妙洒脱な雰囲気。ドタバタ動きしゃべくりまくる登場人物達のシルエット。何よりもそれらを楽しむものなんだろうなぁ・・・。一番それを感じたのが、池部良が越路吹雪が女スリだって主張しようと大声を張り上げ、右へ左へ頭を振り指を刺したりするシーン。声は列車の轟音で全くもってかき消されて、チャップリンのパントマイム的な演技を彷彿させます。音なしで見ても案外面白いかも。

登場人物を紹介(笑)
スリ係の青年刑事・北五平太、演じるのは池部良。大阪勤務、大阪在住、(おそらく)大阪生まれ。にも関わらず、メッチャ隙なく標準語☆・・・はい、そこは聞いて聞かぬ振りです。30歳とまだ若いのに凄く節約家で、余計なお金を使うからと休暇も取りません。上司に休暇を取るように勧められ、始めはマシンガントークで拒否するも、東京で開かれる美人コンテストに惹かれ休暇を取ります。目指す東京行きの列車の中で、大阪で捕物劇を繰り広げた(だろう)女スリ・塩沢さやに出くわすけど、「休暇中ですから」と逮捕する気は一切なく。この「休暇中ですから」のシーンは、またもや観客に向かって茶目っ気たっぶりに。・・・可愛いんだ、これがまた。
とにかく動きがオーバーで、軽快です。長い足で改札をひょいっと超えたり、走る列車に飛び乗ったり下になったり、直角に曲がり角を曲がったり、人差し指を上に指し「彼女は美人だ!」と叫んだり。雄弁に前髪を振り乱し、その度に掻き上げる仕草もリズムが良い。とぼけてて可愛いんだけど、どこか洗練されている。そんなコメディアン振りが新鮮でした。しかし、あの浜辺でランニング一枚で体操しているシーンは一体・・・。素直にファンサービスと受け取って良いのかな?

美人の女スリ・塩沢さや、通称“おねえちゃん”。演じるのは越路吹雪。大学中退と当時の女性にしてはインテリで、戦時中(戦後だったかな?)にスパイ容疑を掛けられ自殺した父親の恨みを晴らすべく、スリに身を転じ荒稼ぎを・・・。
越路吹雪は美人だとは正直思いませんが、化粧でしっかり化け、芸で妖艶さを魅せてくれます。そして、なんと言ってもモダンな雰囲気と洒脱なリズム感が独特で良いですね。青年刑事を無理矢理個室へ引っ張り込んで身体検査をさせたり、警察に乗り込んで仁義を切ったり、凄く楽しかったです♪ただ、足に触るシーンがちょっと残念でした。タイトルでもある肝のシーンなので、色気たっぷりに分かり易く映像で見せても良かったような。越路吹雪なら下品にはならないでしょうし、コメディの範疇で見れたような気がするのですが・・・。その辺り増村保造監督版はどうなんでしょ?京マチ子だし、否応なしに期待しちゃいます。

小説家・佐々安古、今回のヒットキャラはこれ!「坂口安吾とよく間違えられるけど、私は“古”でアンコなのよ。向こうでも、私と間違えられて困っているんじゃない」といった感じで、オネエ言葉でちょっとくねくね。演じるのは山村聡!なんかね、とにかく凄いもの見たって気になれます。軽く感動☆
妻帯してて美人の女スリにも思いっきりハマるので、ゲイって訳ではないみたい。そこが残念?だけど、そのオネエ言葉で「童貞?」と抜き打ちに尋ねたり、青年刑事にオネエ言葉をうつしたりと、なかなか良い仕事をしてくれました(笑)。それにしても、オネエ言葉って当時の小説家のイメージなんでしょうか??

他のキャラも凄く魅力いっぱいでした。その中で特筆したいのは、やっぱり女スリの弟分(役名が分からず。なかったっけ?)でしょうか。演じるのは伊藤雄之助。スリの才能がないらしく、女スリへの伝達が主な仕事。ラーメンを作るのが上手いらしい。他のキャラがオーバーアクションで早口なのに、彼の周りだけは時間がゆくっり流れてる。そんな平和なキャラでした。今まで見た伊藤雄之助の中では、一番可愛かったよううに思います。そして、「一度見たら忘れられない顔よ」と何度となく顔をネタにされ、その度に笑いが起こっていました。素敵だ^^

この作品の良いのは、全てが明るく軽い事。犯罪も色気も、積年の怨恨すら爽やかに晴れます。
青年刑事と女スリの恋愛模様もあくまでコメディで、ラストすらロマンチックにならないのが良いです。一人二役?で、池部良のチャップリンが落としてくれます。目の縁を黒くメイクしているせいか、実際男なのに男装しているかのよう。コミカルで軽快で、ビジュアルも若くてピチピチの池部良を堪能出来ました。満足♪
この作品は、戦前も合わせると3度も映画化しているそうです。戦前の阿部豊監督版はフィルムが現存しないそうですが、岡田時彦と梅村蓉子が主演。それだけでメッチャ見たい!1960年の増村保造版は、船越英二と京マチ子。こちらもそそられます。現代でも充分通じる古さを感じさせない秀逸なコメディだと思うので、平成版をリメイクしても受けるかも。配役は誰が良いかなぁ・・・(考え中)。


『砂の女』(監督/勅使河原宏)
モノクロ映像の水は美しいと常々思っていましたが、モノクロ映像の砂もまた美しいですねぇ。発見でした。
原作者の安部公房自身の脚本だそうですが、これ以上望むべくもない映像化だと思います。何が素晴らしいって、舞台となる砂に埋もれる家の美術も勿論ですが、やっぱり俳優が良いなぁ。
砂の女を演じる岸田今日子は不可思議なんだけど、この世界にしっかり生きているって感じでした。また、その漂う色香は濃厚です。砂を肌に張り付かせて真っ裸で寝ているシーンなんか、なんなんでしょ!?顔は手拭いで覆われ、あの肉感的な唇だけが覗きます。思わずむせ返りそうでした。
そして、この女が住む砂に埋もれる家に引きずり込まれる男を、岡田英次。はい、今回一番のお目当てですv しかし・・・、本当に変な演技だったなぁ(しみじみ)。岸田今日子の役の方が常識から逸脱しているはずなのに、岡田英次の方がよっぽど変な人に見える・・・。なんでだろう?独り言みたいなのが多い所為でしょうか?
そしてそして、岡田英次といえば、裸の背中に女の手、なのです。(『二十四時間の情事』参照)今回も魅せられました。顔とか背中とか胸とか、そういう部分部分のアップが主なのに、どうしてこうも官能的なのか・・・。岸田今日子の表情もさることながら、岡田英次の後頭部も曲者です。
そうそう。ひと言も喋りませんが、伊藤弘子も存在が浮遊的、蜃気楼のような感じでハマッていました。
あと、これもオープニングが印象的でした。出演者やスタッフのハンコが効果的に使われています。これは冒頭の、岡田英次の契約書云々の語りへの布石なのでしょうか?
もし香港リメイクするなら、岡田英二→テレンス・イン、岸田今日子→スッピンのスー・チー、もしくはカレン・モク。これ、結構イケテルと思うんですが・・・。


20070829234449.jpg

長年の憧れだった(笑)、フィルムセンター。スクリーンも大きいし、座席も立派。さすが国立・・・。
『足にさわった女』、『砂の女』共に凄い人気でした。『足に~』は小ホールでの上映だったので、開演の一時間前には並んでた方が確実って、受付の方に勧められ。本当に開場暫くで満席でした。さすが東京、新旧問わず映画全般への興味の高いのでしょうね。
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