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裸の十九才
2007 / 08 / 31 ( Fri )
裸の十九才 裸の十九才
原田大二郎、乙羽信子 他 (2001/09/10)
パイオニアLDC

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1970年 日本 東宝
監督・脚本/新藤兼人
キャスト/原田大二郎 乙羽信子 草野大悟 戸浦六宏 平井岐代子 殿山泰司 太地喜和子 他

道夫(原田大二郎)は青森の中学を卒業し、集団就職の一員として上京する。フルーツパーラーで働き始めたが、すぐに仲間や上司と衝突し職場を止めてしまう。そして盗みに入った米軍横須賀キャンプで、一丁の護身用のピストルを手に入れた。道夫の旅は、東京・京都・函館・名古屋と人の命を奪いながら当てもなく続く。そして、道夫の貧しく悲惨な生い立ちが浮かび上がってくる・・・―「Cinema Scape」より一部抜粋―

新藤兼人監督の特集上映に出掛けました。何を見るか凄く迷ったのですが、『裸の十九才』と『かげろう』にしました。私は、出来れば面白い映画しか見たくないわがままな人間なので、代表作でもある『裸の島』や『原爆の子』にしようかなぁ・・・と思っていたのですが。(私の中で)冒険してみました^^
以下、『裸の十九才』と『かげろう』の感想です。ちなみに、どちらも大変面白かったです♪
出だしとか所どころ、ちょっとヌーヴェル・ヴァーグの監督っぽいなぁ・・・と思いました。特にそう思わせたのが、主役の青年・道夫は常にスーツ着用なとこ。原田大二郎が青年らしい青さをかもし出しつつ、長身痩躯で綺麗に着こなしていて(ちょっと頭がデカいけど^^;)、どのシーンもスタイリッシュに見えます。

そして、道夫のとにかく貧しい悲惨な過去の映像が導入されると、その対比が強調されます。青森のリンゴ園のアイドルだった乙羽信子の母親が、草野大悟の良い職人だった父親と結婚。が、父親は博打で背負った借金を残し、そのまま家を出てしまう。残った母親が子供達を養うも、たまに父親が帰る度に妊娠し、正に“貧乏子沢山”。北海道へ移り住むも立ち行かなくなり、道夫を含める数人の子供を置いて出稼ぎに出たりも。『誰も知らない』さながらの、母親を待つ子供達の悲しい奮闘が窺えます。また、道夫の姉は数人の男に・・・。発狂しながらも、手に男からもらったお金を握り締めて母親に渡そうとする。幼い道夫もそれを真似をする・・・。
貧しい事自体は決して罪ではないけど、生まれてくる子供を背負わしてはいけないものを、この親達は背負わしているような気がします。

道夫も19歳になり、集団就職で東京へ出ます。父親は死んじゃったけど、田舎にひとり生活をする母親に仕送りをする。道夫自身もその内家族を持つだろうし、やっと幸福だと言える人生を送れる・・・。だけど、彼は仕事を辞めてしまいます。家族や友達には良い仕事に転職したと嘘を言い、偶然手に入れた拳銃で人を殺し金を手に入れ、日本中を逃げる。そして、彼は20才のその日まで生きる事を決心する。
仕事をさくっと辞めてしまうのは、仕事に執着しないというより、仕事お金を稼ぐ為の手段と割り切れない為でしょうか。自分はもっと特別な何かが出来るはず。我慢してまで仕事に縛り付けられるなんてナンセンスだ、と。この歳になるとそれなりに落ち着いたけど、そういう気持ちは恥ずかしいくらい分かる時代があったなぁ・・・と、ちょっと苦笑しつつ見ていました。が、道夫はもっと単純で。逮捕された後、面会に来た母親に発するひと言に唖然。「なんで僕を連れて行かなかったんだ」。幼かったあの日、母親に置いてかれた事。それが全ての原因かのように、彼は母親を攻めるのです。そして、「ごめん」と詫びる母親・・・。

この物語は、68年から69年にかけ日本中を震撼させた連続射殺魔・永山則夫をモデルに、19歳の青年が犯した犯罪とその背景を映画化した作品だそうです。いわゆる実録犯罪映画だったのですね、知らないで見てました。今の時代にも通じる、社会の中で煮え切らない青年。逃げる先で繰り返す殺人自体もあまりに無差別で、主体性がない。犯罪へ走った背景は、貧しい生い立ちの所為ばかりではないと思うのですが、無意識の内に注がれるはずの愛情を、子供心に満たされないと感じる。だからって犯罪を犯しても良い訳はないけど、それが青年をどれだけ傷付け追い込むか・・・。この母親に愛情がなかったとは思いませんが、やっぱり生きる事に必死過ぎて子供をかえりみれず。それが道夫は寂しくて辛かったのでしょうか。

青年・道夫を演じたのは、これがデビュー作となる原田大二郎。ぱっと見は今とそんなに変わらないけど、演技とか全然していない、出来ていないって感じが青くて初々しかったです。そこが、この役には凄くハマッていたと思います。振り向きざまの笑顔なんか、本当に可愛かった!無意識できらきらしている時期が、映画の中で永久保存されている。これって素敵ですね。本人も嬉しいだろうなぁ。不思議なヘアスタイルだったけど、やっぱり垂れる前髪は雄弁なのです。
道夫と同棲する、太地喜和子演じる娼婦も印象的でした。顔は美人じゃないけど存在感が半端ないし、体が本当に綺麗です。思えば、彼が一番満たされて幸福だった時期は、彼女とのこの短い同棲生活だったんだろうなぁ。


『かげろう』(監督/新藤兼人)

今回の特集で何を外しても見たかったのが、これ。理由はひとつ、吉沢健が出ているから!先日見た『海潮音』の裸の男で魅せられて以来、凄く気になっている俳優さんの一人です。まぁ、『裸の十九才』にも出てたんですけどね。本当に脇役で。
これ、メッチャ面白いんだけど!みんな、これは絶対見た方が良いって!!と、前半は凄くハイテンションで見ておりました。
何者かが全裸の女の死体を船にロープで繋いで運び、その死体に着物を着せ土に埋める。その死体の腕を、女が飼っていた犬がくわえ町へ・・・。女は尾道のバーのマダムで、この事件の担当の刑事は彼女の店によく通っていた。殺人のあった晩も、その店を訪れていた。女の過去を調べる内に、女の過去と関係を持った男達と、その男達のなりの果てが浮かび上がる。果たして女を殺したのは誰なのか・・・。
しかし、中盤以降の展開に失速を感じちゃったのは、私だけでしょうか?多分犯人はあの人なんだろうけど、動機はなんなんだろ??さぞ入り組んだ根の深い動機なんだろうなぁ・・・と思うじゃないですか。全然だったんです、これが。犯人や動機が見えた時点で、あまりにも単純というか浅かったので、ここから二転三転するんだろうなぁ・・・と思ってたら、これがちっとも転ばずで。前半が本当に面白かった分、総合的に見るとどうしても残念な印象が強いです。

結局のところ、何を描きたかった作品だったんでしょうか?犯罪そのものなのか、貧しく美しい瀬戸内海の島々なのか、若い男女の純愛なのか。私的には、人間臭くて格好良い戸浦六宏が見れたので満足は満足なのですが、実は乙羽信子という女優を撮りたかっただけなのかもしれません。確かに全裸になるし濡れ場はこなすし、演技も本当に素晴らしかったのですが・・・。

お目当ての吉沢健は、今回ようやく顔を確認出来ました。『海潮音』では後姿ばかりで、顔が分からなかったのです。特に男前とか美形じゃないけど、目ヂカラがあって口は小さめ。不思議な輪郭をしてて、ちょっと松田優作に似ている!?どこか負のオーラをまとっているって感じでした。そして、やはり裸が印象的です。特にマッチョでもないんですが、肌が綺麗。肩の線が細く、なんていうか少年のような感じです。存在や体が語る。こういう俳優さんもいるんだなぁ・・・と、ますます興味を持ちました。
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