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恋人
2007 / 09 / 11 ( Tue )
20070911135003.jpg

1951年 日本 新東宝
監督/市川崑
原作/梅田晴夫「結婚前夜」
脚本/和田夏十 市川崑
タイトル画/池部均
キャスト/池部良 久慈あさみ 千田是也 村瀬幸子 北林谷栄 森繁久彌 伊藤雄之助 他

明日に結婚式を控えた京子(久慈あさみ)は、その落ち着かない気持ちを昔馴染みの誠一(池部良)と会って紛らす事にした。喫茶店、映画館、スケート場・・・、二人は気の向くままに場所を替え時を過ごす。日が暮れる。天ぷら屋、ダンスホール・・・、二人は残された時間を意識する。終電車は出た。帰れない二人は、同時に離れられない二人であろうか・・・―DVDのあらすじを一部抜粋―

池部良祭39本目です。
DVDジャケには、“日本初都会派ライトタッチ・ロマンス”とあります。本当に日本初かは知りませんが、確かにそんな感じでした。そして見終わった後、思わず「良い映画だったなぁ・・・」と呟きたくなりました。↑の二人の笑顔が痛切なく愛おしく、胸がきゅ~っとします。

今回は、先日見た同じ市川崑監督の『足にさわった女』とは違って、映像的には(私如きが目を見張れるような)分かりやすい奇抜さはありません。部屋に漏れ入る光線や、夜の街灯の淡い灯り。そういう光の感じは、なんとなく素敵だなぁ・・・と思いました。どのシーンも間をしっかり取り、それこそセリフは噛み締めるよう。70分と短い作品で事件と呼べるようなものは何もないけど、その中で一組の男女の揺れる心と、親の憶測と期待と確信とで見守る心。それが本当に丁寧に描かれていました。

久慈あさみ演じる京子が独身最後の羽目を外す為、池部良演じる誠一を銀座に誘います。そして、その結婚前日の半日の様子を基本コミカルに描きつつ、二人がお互いに淡く持っている恋心を確認し合う。それまでの二人の心のひだや移ろいが、特別作り込んだ感じもない画面からしっかり伝わってきます。『こころ』や『炎上』もそうだけど、特に説明的なセリフや映像がなくても、画面からじわじわと登場人物の気持ちが吐露される。市川崑作品のそこが好きです。
久慈あさみの京子は、さっぱり朗らか。過剰な色気を感じない分、好感が持てる同姓って印象です。誠一の抜けない兵隊言葉を真似したり、「誠ちゃんのぼんやりしているとこ、好きよ」と臆面なく言ったり。この京子がなんで他の男性と結婚するのか、その経緯は本編では少しの説明もないけど、彼女なりに考えた結果なんでしょうね。それとも、やはりこの日まで自分の本当の気持ちに気が付かなかったのか・・・。誠一の心の奥底の願いのようなひと言に、ただ涙を流す姿が印象的でした。
池部良の誠一は、誠実というよりちょっと抜けてるっていうか・・・。京子の言葉通り、正にぼんやりって感じでした。多分自分の気持ちには大分前から気付いてて、でも言い出せなくて・・・。うん、ちとヘタレですねぇ(苦笑)
京子の希望で『哀愁』を見てて、途中つまんないから出ようと京子を即すけど断られ。今度は京子が出ようとするけど、次は自分がロバート・テイラーのビビアン・リーのキスシーンにすっかり見蕩れてる。最後まで見よう、そんな感じで京子の腕を掴むのが良いです。
そして、黒のトレンチコート姿がメッチャ決まっていました。格好良かった!でもまぁ、抜けキャラだけどね^^;

京子の両親を、千田是也と村瀬幸子。この二人の会話がまた良いのです。実の娘の京子同様、誠一の事も可愛がっているのがよく伝わります。
結婚前夜、誠一と京子は何かあったんじゃないか?そんな母親の心配半分期待半分の憶測に、「誠ちゃんにそんな度胸はないよ。今の若者は成り行きに流されるズルさを持っている。危険なようで、危険でない。頭の中でどんな凄い情景を思い浮かべても、現実じゃ好きな女の手も握れない」と返す父親。誠一と京子の間を、こう言い放っちゃう父親・・・いや、和田夏十さんは凄いです。男の純愛だとか誠実さだとか、そんな言葉で美化したりはしないのです。かといって、ドライに突き放す訳じゃなく。それはそれでお互いの心に淡く秘める恋だと、さも愛おしそうに父親は言葉を続けます。

森繁久彌や伊藤雄之助がちょい役だけど、花を添えていました。森繁久彌はホールの支配人かなんかで、そのまんま森繁久彌って役名でした。伊藤雄之助は今回も可愛い感じで、クリーニング屋の御用聞きでした。
そして、北林谷栄がまた良いキャラで。世話焼きの親戚?の叔母さんで、ぺちゃくちゃしゃべり仕切り粗相をし、結婚前日の一家を明るく掻き回していました。
他にもタクシーの運ちゃんや改札の駅員、本編には直接関わりはないキャラが、それぞれのシーンで絶妙に良い味を出しています。それって、映画として豊かだなぁ・・・って思います。 
あと、この作品の重要なアイテムのひとつは、“時間”だと思います。時間を形容するセリフがいくつも出てくるけど、どれも大変洒落ていました。それが浮く事なくしっかり活きる雰囲気が作られてて、耳にも心地が良かったです。他のセリフも、全編を通して本当に洒落てて素敵でした。

ラストは、も~(泣)。小道具が絶品!前半にあった何気ないワンシーンが、ここで活きてくるんですねぇ。凄い!きゅ~っと痛切なく、そしてたまらなく愛おしい気持ちにしてくれます。誠一のこの気持ちだけは、“京子用”なのです。お互いに別々の人と結婚し、別々の人生を歩む。それでも、そっと淡く胸の奥で想い続ける・・・。それはやはり恋で、二人はお互いの恋人なんでしょうね。うん、このタイトルも本当に素敵です。

二枚目、登場

二枚目、必死のヘン顔

轢けるもんなら轢いてみろ!in銀座

最後まで見ようよ

踊っちゃえ♪

なんちゃってロバート・テイラー&ビビアン・リー

並木通り?

小田急の新宿駅?

その地下道?

僕は明日の昼間、君の口から同じ言葉が・・・(リフレイン)

オサレなメニュー画面
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