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池部良さん×松林宗恵監督トークショー
2007 / 10 / 07 ( Sun )
20071007193124.jpg

昨日は、ラピュタ阿佐ヶ谷で『兄とその妹』の上映があり、それに伴い主演の池部良さんと松林宗恵監督のトークショーがありました。最初は、さすがに行けないよね・・・と諦めていたのですが、丁度昨日は10月6日。東京国際映画祭の前売チケットの一般発売初日という事で、スケジュールを空けてはいたのです。・・・え~い、行っちゃえ!と、気が付けば夜行バスを予約しちゃっていました。

行きの夜行バスに乗る前に、ちょっと疲れていた方が車中で寝れるよね・・・と、映画を一本見る事に。『キサラギ☆』、アイドルオタク5人の個室サスペンス!?とにかく、それこそ今から我がスターに会いに行くオタク(私)に、これ以上ふさわしい作品はありません。

新宿へ早朝に着き、ちょっと時間を潰してからラピュタ阿佐ヶ谷へ。結構早くから並んで、当日券を無事購入出来ました。48人で満席というキャパの小さい映画館だったので、それがまず不安でした。やれやれ、です。
トークショーまでの間は、映画を見たりチケットぴあへ行ったり、気になるカフェでランチしたり町を探索したり。

『兄とその妹』の上映時間の一時間くらい前。私がラピュタ阿佐ヶ谷へ戻ろうとぼけ~っと歩いていると、なんと!前方の駐車場に止められたタクシーから、池部さんが!!すらっとしたスーツ姿が素敵で、やっぱり顔が小さくて、感動!と思っていたら、地下で上演していた?劇団の観客のお見送りが賑やかで、池部さんと(おそらく)奥様、スタッフの方もなかなか建物へ入れません。ようやく落ち着いて、皆さんが中へ。私は、池部さん達がエレベーターで上へ行かれてから、心臓をばくばくさせながら中へ入ったのでした。(同じ空間にいるのは、どうも恐れ多くて^^;)
その後暫くして、松林監督も来られました。手には、とらやの紙袋が。池部さんへのお土産でしょうか?それとも、スタッフへの差し入れ??

以下、今回のトークショーの内容を、記憶を手繰って書き留めています。実際の内容と違っていたり、記憶から抜け落ちていたり、私の中で勝手に作ってたり、順番があべこべだったりする事が多々あると思いますが、なんとなくの雰囲気だけでも・・・と。ご興味があれば、どうぞ^^;
まずは、昨日のお二人のファッションを。
松林監督は、ターコイズブルー?ブリリアントグリーン??不思議なグリーン系のジャケットに、同系色のスカーフを襟に。ボトムは茶系だったと思います。白いお髭に、べっ甲っぽい眼鏡がお洒落です。
池部さんは、濃いグレイのジャケットに薄いグレイかベージュのボトム。白いシャツに、ネクタイは濃いパープル系だったと思います。靴は、黒でテカテカ☆四角い大きな眼鏡をされていました。


~上映前~

松林宗恵監督(以下松林、敬称略):『兄とその妹』は、(戦前に)島津保次郎監督が撮られた名作です。兄を佐分利信、妻を三宅邦子、妹を桑野通子。それを私がまた撮った訳です。佐分利信の役を池部良、妻を原節子、妹を司葉子ちゃん。自分で言うとなんですが、オールド映画ファンの方の言葉を借りると、「これはこれで良い」。本当は上映前に池部さんとトークショーをする予定でしたが、聞けば彼は、この映画についてほとんど覚えていない、と言う。まぁ、何分私も彼も高齢ですから。そういう訳で、まず良ちゃん(池部良)に一緒に映画を見てもらって、トークショーは上映の後にします。


~上映後~

松林:良ちゃん、貴方どうだった?

池部良さん(以下池部、敬称略):私も退屈していたので、皆さんもさぞ退屈していたでしょうが、本人がいいと言うだけあって、松林監督の作品にしては珍しく、いい写真でした。『早春』の、小津(安二郎)先生を思わせるような。

松林:(観客を向かって)貴方々のお父さん、お祖父さんの時代の家族はこうだったんです。これが今の日本には失われている。これを取り戻せば、それこそ“美しい日本”になるんじゃないかと(笑)

池部:そういうのを表現出来得たのは、監督の演出も勿論ですが、何より俳優の力ですよ。(演じる役が)朝起きて、まず顔を洗うのか、それともご飯を食べるのか。それで違うわけですから、そういうのを考えながら演じる。松林監督は演技指導が良かった。この時は抑えて演技してくれと言われ、それがやりづらかったんだけど。

松林:良ちゃん、貴方(演技が)上手いなぁ。今はこれが難しいんだけど、アップが画面に耐える。そのアップの表情で色んな感情を表現出来る、実に上手い。上手い俳優は体の一部や、背中で演技をする。背中の演技が一番上手かったのは、やっぱり森繁久彌だなぁ・・・。と、今日は池部良を話さなきゃ。
(今回の役柄は)近代的でインテリジェンスで、しかし日本的な家族の主人を、実によく演じている。(自分の作品だと)『潜水艦イ-57降伏せず』は主演で、『まり子自叙伝 花咲く星座』は宮城まり子が主演なんだけど、その兄の役を演じてもらってて、これが本当に素晴らしい。池部良は、もっともっと評価されるべき俳優だと思うんだが・・・。もう遅いか。

池部:うん、もう遅いね。

松林:奥さんを演じたせっちゃん(原節子)は、僕と同じ歳で。良ちゃんが二つ上で、(自分より)入社も二つ上の先輩で。せっちゃんは、この作品は素に近いというか。小津監督や成瀬監督の作品では、“女優・原節子”って感じなんだけど、この作品では“女性・原節子”という感じがする。原節子さんの演技は・・・

池部:いや。原節子にしても池部良にしても司葉子にしても、俳優である限り、素で演じるという事はない。池部良を演じろと言われたら、どう演じたら良いのか困る。
松林監督といえば、この作品じゃないけど、潜水艦、イの・・・なんだっけ?

松林:イ-57降伏せず。

池部:イの・・・、え~・・・

松林:潜水艦イ-57降伏せず!

池部:・・・という作品があるんですが。(監督、苦笑)当時の東宝の美術部が作り上げた潜水艦の内部が、本物みたいだと、監督が。勿論鉄じゃないんですが、潜望鏡という、潜水艦から長い管の出た双眼鏡みたいなのがありまして。僕の艦長が「潜望鏡、上げー!」と言うと、それがするするーっと格好良く上がるはずなんですが、上がらない。「上げー!」と更に力を込めると、何処からか「よいしょ!よいしょ!」と聞こえてくる。その潜望鏡の上に縄を付け、両脇から大道具や小道具のスタッフ達が(綱引きのように?)引っ張っている。潜望鏡は30センチ上がっては止まり、また30センチ上がっては止まり。監督に文句を言うと、「いやぁ、申し訳ない。申し訳ない」と。監督というのは、映画の中で一番偉い訳ですからね。その監督に謝ってもらったのは、この一回だけです。

松林:(苦笑)この辺りの前後の事は、入場前にお配りしたコピー(東京新聞掲載の池部良のエッセイ)にありますので、是非読んでください。この人はしゃべるのも上手いんだが、文章を書かせたらまた上手いんだ。

池部:(照れたように頭を掻き、そのまま後ろに髪を撫で付ける)

松林:(戦時中は)彼が陸軍中尉で、僕が海軍中尉で、やり方が違ったものですから、撮影中につかみ合いの喧嘩をしそうになりました。潜水艦の狭い甲板の上で。平田昭彦という俳優が仲裁に入ってくれました。(池部良に)何か言うと、「何を言うかぁー!」と怒鳴り返されたり。

池部:(マイクを通さず、感慨深く独り言のように)あったねぇ。

松林:暖かい家族を描いた『兄とその妹』と、そしてつかみ合いの喧嘩をしそうになった『潜水艦イ-57降伏せず』と、『まり子自叙伝 花咲く星座』という順で、彼と作品を作った訳です。

池部:この写真(『兄とその妹』)は、2箇所泣けるシーンがある。1つ目は、家族でハイキングへ行くシーン。原節子さんはあまりセリフがなく、司葉子は可愛い子供らしい気持ちがよく出ている。

松林:あれはねぇ・・・。本当はピンカン(快晴)で撮りたかった。箱根へロケへ行ったんだけど、最初の3日は曇りで待機していた。箱根は霞が出ると大変なんだ。(親指と人差し指を丸めて、お金のジェスチャーをしながら)予算の関係でそれ以上は滞在出来なくて、結局曇りのまま撮った。ピンカンだったら、我ながらそれは名シーンになっていたと思うよ。

池部:いや、あれは曇っていたのが、逆に良かったと思う。ぼや~っと3人を包んでいるようで・・・。

松林:富士山が嫉妬したんだな。

池部:え?

松林:3人があまりに美男美女で美しいから、富士山が嫉妬したんだよ。本当は、富士山を手の平に乗せるシーンは、もっと、それこそ横山大観の描くような富士山を撮りたかったんだけど、嫉妬してくっきりと見えてくれなかった。

池部:(笑)違うよ。監督が嫉妬したんだよ。

松林:何を言う(笑)。監督は嫉妬なんかしない。

観客:先ほど池部さんも仰っていましたが、霞が掛かっていたお陰で、3人からはオーラが出ているようでした。

松林:そう!時間が経って、こう良い風に解釈してくれるとは嬉しい。良い方へ解釈する、これが日本人の良さだねぇ。

池部:(無言で頷く)

松林:支配人さん、もう時間がないんじゃないの?

スタッフ:えぇ・・・。はい、あと3分くらいいけます。

松林:3分か。

池部:(松林監督に何か話すように即す)

松林:僕はいいから、良ちゃんのこれからを。

池部:僕のこれからって・・・。僕のこれから行くところは、すぐ近くだから。・・・いや。(ちょっと言葉を濁すような感じで)
この写真には、一つ悪いところがある。原節子に池部良に司葉子と、みんな美しい。そこが悪い。もう少し・・・、じゃないと。

松林:(笑)
僕は自分の作品の中に、このカットというのを一つ入れる。今回は、会社を辞めた兄が友人の家で相談をする。今夜は帰らないと言うが、友人が自分の仕事を手伝ってくれと申し出る。その時の良ちゃんの顔。良ちゃん本当に上手いなぁ!と、思わず上映中に隣の良ちゃんに声を掛けちゃった。その後、兄はこの嬉しさを家族に伝えたくって、やはり家へ帰ると言う。この時、兄は勿論救われるけど、観客も救われなんとも良い気分になれる。ここがそのカットです。最後も明かりに包まれる、暖かな家の全景で終わる訳です。


以上、今思い出せる限りのトークショーの内容でした。また思い出せたら、追記や訂正します。
映画の事を写真と言う辺り、いかにも当時の映画人って感じですね。松林監督の「池部良はもっと評価されるべき」という発言に大きく頷き、監督を素直に褒めない、何度となく自分を美男だと冗談半分でほのめかす池部さんが楽しかったです。手振りが結構大きく、手首と手が顔の大きさに対して太く大きいのが、改めて目に留まります。それにしても、池部さんの言う泣けるシーン、もう1つは何処なんだろ??多分あそこ・・・と思うシーンがあるのですが、私の記憶が正しければ結局言わないままだったような。
なんにしろ、89歳と87歳の、日本の映画黄金期を生きた映画人二人のトークショーは、本当に素晴らしい経験でした。それに、やっぱり池部良さん!あの三上上等兵や瀬川丑松や六助、小田切、刑事・五平太、島村、河本艦長、菊森、村木、小滝、風間重吉、理一郎など等。多くの魅力的な役を演じてこられた、第一級のスターが目の前にいるなんて・・・(感動!)。本当に一生ものです^^
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weiyangさん、こんばんは!

愛しの池部さんに会いに、お江戸へ行かれたのですね!その行動力、respectだYO!
松林監督とのトークも、古きよき時代の邦画がしのばれて、たいへん興味深く拝読。そこそこカッコいい、そこそこキレイな最近の日本の人気スターと比べて、池部さんをはじめ昔の映画スターは本当に美男美女が多くて、映画ってやっぱ夢の世界なんだよなあ、と感嘆させてくれますよねえ。
それにしても池部さん、ご壮健そうですね。往年のスターのお元気な様子を知るにつけ、市川雷蔵も生きててくれてたらなあ...と、しみじみ思ってしまいます。
私も好きなスターのナマ姿、見たいなあ。ナマ姿といえば、いま話題の沢尻エリカ。騒ぎになる前に広島に映画の宣伝に来た彼女を、ローカルTV局で見た知人によると、やっぱ人もなげな女王様だったとか...美しいこと可愛いことって、そんなに偉いことなのかなあ。性格はともかく、状況や空気が読めない頭の悪さが透けて見えると、美しさも半減しちゃいます。なので、美男な上に聡明で優しい彦は、ほんと素敵な男ですよね。
by: 松たけ子 * OGgHy/oY * URL * 2007/10/08 * 22:48 [ 編集] | top↑
--たけ子さん♪--

こんばんは~。
はい、気持ちが抑えられなくて・・・。お江戸まで、いま、会いにゆきます状態でした^^;
愛しの池部さんに会いたかったのが勿論一番ですが、松林監督のトークも生で拝聴したくて。松林監督のDVD特典のコメンタリーは大変面白い事で定評があり、政治や戦争に対してあまりに個人的な意見を述べ過ぎて、そこだけ音が消されてたり。池部さんに関しては、クライマックスまで「いいなぁ、帰ったら電話してやろう。良ちゃん、アンタいい男だって」と褒めちぎっていたのに、ラスト「下手くそー!ちゃんと演技しろーー!!」と怒鳴ったり。この二人の直接対決が見たいなぁ・・・と^^
この頃のスターは、本当に夢ですよね。TVの普及や実録ヤクザ映画の人気等、映画そのものの姿が変わり始めた60年代末。汚れてナンボの世相の中で、美しくあり続けたスター・池部良はやはり凄いです。雷蔵さんがご存命ならば、TVや舞台で活躍されていたでしょうね。大河ドラマの主役とかプロデューサー業もされていたかも。こればっかりは言っても仕方がないのですが、やっぱり残念です。
沢尻エリカはマナー云々以前に、映画が特別好きじゃないんだろうなぁ・・・と思いました。彼女が映画女優を誇りに思えるような作品に、まだ出会えていないのかも。彼女の言動は、ただただ映画が可哀想でした。
彦は本当に理想的v 個人的にはもうちょっとスターぶっても良いと思うけど、そこがまた魅力的なんですよね^^
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/10/09 * 18:35 [ 編集] | top↑
--会ってみたいです。--

weiyangさん、こんにちは^^
自分もその行動力を見習いたいです!運動会の後に映画を見に行くなんて大変…と思った自分はまだまだですね。
池部良さんは小津監督の作品で拝見しましたが、男前ですよね♪でもそれ以来は見てないので正直よく知りません^^;今は雷蔵さんや船越さん+悪名シリーズを追いかけているので範囲が広がると大変で。。。落ち着いたらじっくり見てみたいと思うんですがDVDが近くにあるか心配です。今日BSで放送された映画はバッチリ予約しましたよ!
池部さんお元気そうですね。自分の好きなスターはお亡くなりになられてる方が多くて…もうちょっと早く好きになれば会える機会もあったのかなと思うと残念です。なのでチャンスがあれば自分も出来るだけの事はしたいなと思いました。せっかくのチャンスですものね!
会いたいのはやっぱりトニー・レオンですね。会えたら感動で号泣すると思います。
by: natsu * - * URL * 2007/10/11 * 18:11 [ 編集] | top↑
--natsuさん♪--

こんばんは~^^
お江戸ミーハー突撃☆夜行バスが想像以上にしんどくって(眠れない↓↓↓)、やっぱり歳ねぇ、無理がきかないわぁ・・・と思いました^^;
運動会は昨日だったのでしょうか?お疲れさまでした。運動会の後に映画館は、私の場合寝ちゃいそうで恐いです。うん、ホント無理がきかなくて・・・(泣)

小津監督『早春』の池部さんといえば、natsuさんのレビューの「この人はあまり反省してなさそう」にニヤリでした。確かに!(笑)今日のBS『若い人』を予約されたんですね。私も今見ました。池部さん好きには見どころいっぱいの映画でしたが、そうじゃない方は一体どんな感想を持つんだろう・・・な、ちょっと毛色の変わった映画でした。雷蔵さんや船越さんや悪名のレビュー共々、首を長くしてお待ちしています。
明日のBS『雪国』は、池部さんの代表作の一本です。森雅之さんや船越さんともまた違ったズルい男が見物ですし、なんといっても岸惠子さんが大変綺麗なので、良かったらチェックしてくださいな^^

トニーさん、いつか会えたら良いですね。相手は現役バリバリです。チャンスは絶対到来すると思います。私も応援しています!^^
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/10/11 * 23:30 [ 編集] | top↑
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