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もの言う映画美術
2007 / 11 / 02 ( Fri )
先週末は、京都造形芸術大学映画祭「木村威夫映画祭~美術監督作品200本を越えて~」へ出掛けました。ゲストは木村威夫監督&美術監督、林海象監督でした。上映作品『海と毒薬』、『ツィゴイネルワイゼン』の間に1時間ばかり、お二人でのトークショーと質疑応答がありました。
木村威夫さんの印象は、とにかくお元気!オーラが若い!正に老人の皮を着た怪物でした。
木村威夫さんの美術監督作品は、『関東無宿』、『肉体の門』、『春婦傳』、『青春の殺人者』、『ツィゴイネルワイゼン』、『帝都物語』、『夢の女』等を見ています。フィルモグラフィーを見ると、鈴木清順監督作品が多いですね。今までに美術監督して手掛けられた作品は、200数十本だとか。新作も数作が待機中だそうですし、う~ん・・・まだまだ一杯見なきゃ^^;
林海象監督もおっしゃっていましたが、いわゆるリアリズムに徹した美術ではなく、抽象的で象徴的。これはご本人が『ツィゴイネルワイゼン』上映後におっしゃっていましたが、フォルム・絵を重視する。主張し動く美術、そんな印象があります。
トークショーでは、『海と毒薬』の太陽のアップ、取調べや手術シーンの裏話、映像における“白”の難しさ等など。元気良く力一杯語っておられました。その中で一番印象的だったお言葉は・・・、「モノクロ、最高!」です(笑)

以下、『海と毒薬』と『ツィゴネルワイゼン』の感想です。
『海と毒薬』(監督/熊井哲)

原作は、遠藤周作。第二次世界大戦の最中、日本を空襲し捕虜となったB29爆撃機搭乗員であるアメリカ兵8名が、軍命令で医学実験の為に生体解剖される事件が起きた。物語は戦後、米軍によるその事件に関係した一人の医学者の取調べから始まる・・・。
手術シーンが印象的でした。無機質な空間と床を流れる水、肉と血。なんか・・・静かなんだけど凄まじい世界が出来上がっていました。あとは、看護婦の部屋も面白かった。灯台の灯りに照らされては、すぐ暗くなり。その繰り返し。木村威夫さんの、情事を匂わす為にわざと艶っぽい柄の布団を使用したというお話に、なるほど~と思いました。何をリアルに表現したいか、そこが重要なんでしょうね。
主人公の若い医学者に、奥田瑛二。真面目そうで純な感じで、覚悟のないまま流されてしまう。そんな青年でした。その友人で同じ医学者に、渡辺謙。刺激を求めるというか、捕虜の生体解剖にも積極的に参加します。対照的な若さを持つ二人が、モノクロの画面の中で更にネガポジの存在を強調していました。ただ、奥田瑛二が白、渡辺謙が黒とは言い切れませんが・・・。
次の医学部長の椅子を狙い、その為にこの生体解剖のメスを取った橋本教授に、田村高廣。大名回診をしたり、手術中パニくったり。虚栄の塊を見事に演じていました。白衣が似合う似合うv
あと、成田三樹夫とかも出ていて嬉しかったんですが、一番楽しかったのは、米軍の取調官の岡田眞澄!あの廃墟の中の鉄格子という異世界の中で、思い出したように英語でわめく彼は・・・胡散臭い!のひと言でした。胡散臭い岡田眞澄は大好きです♪


『ツィゴイネルワイゼン』(監督/鈴木清順)

最初はTVで、その後一度スクリーンで見ています。今回で3回目の鑑賞となるこの作品ですが、どんどん楽しくなってゆきます。ラスト30分はちと辛いけど(ここでようやくホラーっぽくなるので、仕方がありませんが)、最高にノリノリで見ておりました。
トークで木村威夫さんもおっしゃっていましたが、この作品はずばり!食の繰り返し、ですよね。とにかく食べるシーンがいっぱいあります。かといって、食べている物自体はあまり大映しにならない。桃ぐらいじゃないでしょうか、アップになったのって。ただ、食べている人間が映されます。強烈な個性の登場人物、突飛で目を奪う演出と美術、大正浪漫染み入る衣装と相まって、なんとも生々しい異世界が広がります。
そして、私の中の勝手なATG作品の条件である、“何よりエロス、匂わせるホモセクシャル”は見事クリアでした。だって、二人の妻に、芸者に、娘。それらの女を介して、実際は男同士が骨まで焦がれ合う物語なんですから、これは。
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23 : 50 : 43 | トラックバック(0) | コメント(6) | page top↑
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コメント
--『ツィゴイネルワイゼン』--

「実際は男同士が骨まで焦がれ合う物語なんです」

ええええ???そんな映画でしたっけ?
by: おおくぼ * 5lgk84Pk * URL * 2007/11/04 * 02:58 [ 編集] | top↑
--おおくぼさん♪--

こんばんは!
焦がれ合うというとあれですが^^;、お互いの骨を欲っし合ってはいたので、そういう見方もありかなぁ・・・と。今回、そういう感想を持ちました。
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/11/04 * 23:02 [ 編集] | top↑
--『ツィゴイネルワイゼン』 その2--

医者という設定が、骨みたいになるんですね。でも、奥さんや娘が幽霊や死神みたいなんで・・・。ドイツ語の医学書を取りに来たり、最後の橋のシーンとか。

初まりの、レコード・プレイヤーも不気味です。懐古調ですけど。サラサーティのツィゴイネルワイゼンはスペインですけど、何故かドイツ風な響きがあります。
骨を愛する文化は、スペインとかラテン風ですけど。
by: おおくぼ * 5lgk84Pk * URL * 2007/11/05 * 23:47 [ 編集] | top↑
--おおくぼさん♪2--

こんばんは!
ラストの方は、背筋が薄ら寒くなりました。本を取りに来る大谷直子は、本当に幽霊みたいでしたよね。

サラサーティ、スペインなんですか!おおくぼさんがおっしゃっる通り、ドイツっぽいですよね。スペインには骨を愛する文化があるんですかぁ・・・。『ツィゴネルワイゼン』って奥が深い映画ですね。また見直さなきゃ!^^
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/11/07 * 18:14 [ 編集] | top↑
--ガイコツ??--

スペインはキリスト教の死体の扱いが、特殊みたいです。でもサラサーテのチゴイネルワイゼンは、ジプシーの歌みたいですね。

メキシコに死者の祭があります。ガイコツがいっぱいです。

http://odaran.sakura.ne.jp/23chi-mex2003/Day-of-the-Dead.htm
by: おおくぼ * 5lgk84Pk * URL * 2007/11/09 * 20:34 [ 編集] | top↑
--おおくぼさん♪3--

うわぁ、「死者の日」ですか・・・。初めて知りました。ガイコツチョコはちょっと可愛いかも。毎回勉強になります!ありがとうございます。

『ツィゴイネルワイゼン』は放浪の映画でもありましたし、サラサーテの曲もおっしゃる通り、何処かさすらう感じがします。
by: weiyang * vRNraZ0k * URL * 2007/11/10 * 13:03 [ 編集] | top↑
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